vMotion の歴史 (3) – vCenter Server 4.0 ~ 4.1 3


前回のエントリでは VirtualCenter 1.0 ~ 2.5 までの vMotion の歴史を機能を元に振り返りました。今回は vCenter Server 4.0 ~ 4.1 の vMotion の歴史を振り返ります。

vMotion の歴史 (1) – 概要
vMotion の歴史 (2) – VirtualCenter 1.0 ~ 2.5
vMotion の歴史 (3) – vCenter Server 4.0 ~ 4.1 <= このエントリ
vMotion の歴史 (4) – vCenter Server 5.0
vMotion の歴史 (5) – vCenter Server 5.1 ~ 5.5
vMotion の歴史 (6) – vCenter Server 6.0 ~ Technology Preview

Storage vMotion (GUI) – 4.0 – 2009

What’s New in VMware vSphere 4.0

Virtual Center 2.5 では CLI でしか実行できなかった Storage vMotion ですが、vCenter Server 4.0 から vSphere Client の GUI から実行できるようになりました。ESX/ESXi が 3.5 であっても vCenter Server が 4.0 であれば GUI から Storage vMotion を実行できるようになっています。

UI のオプションが控えめで気付きにくいですが、仮想ディスクを個別に Storage vMotion する機能があります。「詳細」ボタンをクリックすると、その機能を利用できます。画面は Web Client のものですが vSphere Client (C# Client) でも同様です。

svmotion-01

そして、以下の画面で個々の仮想マシンの移行先とフォーマットを選択します。

svmotion-02

VMDirectPath support – 4.0 – 2009

What’s New in VMware vSphere 4.0

特定のハードウェアで VMDirectPath を使用している仮想マシンを vMotion できるようになりました。…なんですが、Cisco UCS サーバーでしか使えない機能になります。VIVA Alliance。

Network vMotion – 4.0 – 2009

What’s New in VMware vSphere 4.0

Network vMotion とは、トラフィックシェーピングやセキュリティに関するポートグループの設定を vMotion で物理ホストを移動させても引き継ぐことが出来る機能です。と、書くともっともらしく聞こえますが、分散仮想スイッチの機能そのものです。分散仮想スイッチは vSphere 4.0 から導入されたので、この機能も vSphere 4.0 からになります。

なお、分散仮想スイッチ跨ぎの vMotion が実現するのは vSphere 6.0 まで待つ必要があります。

Network I/O Control – 4.1 – 2010

What’s New in vSphere 4.1

Network I/O Control (NIOC) は、限られたネットワークの帯域を vSphere 機能や定義された仮想マシンのグループによって按分する機能です。この機能は分散仮想スイッチに実装されていますので、標準仮想スイッチでは利用できません。

vMotion は仮想マシンのメモリデータをバースト転送するため、設計上 専用のネットワークケーブルを用意せざるを得ませんでした。あるいは、断腸の思いで、そして万難を排して vMotion を「えいやっ」と実行することもあったでしょう。しかし、昨今のサーバー/ラックに求める集約度が高くなり、数多くの 1 GbE のケーブルを滝のようにラック背面でケーブリングするよりも、10GbE のケーブルに仮想マシンの業務トラフィックも vMotion のトラフィックも集約したいという要望が強くなっています。

NIOC を使えば vMotion や Fault Tolerant や仮想マシンのトラフィックを、混雑時 (全てのトラフィックがバースト) には 30:30:40 に按分するといった制御が可能となり、安心して 10GbE のケーブルにトラフィックを集約することが出来ます。

とはいえ…按分できるのは物理ホストと ToR のスイッチまでなので、ネットワーク全体の QoS が実現出来るのでは !? などと、あまり夢見てはいけません。あくまで、vMotion や Virtual SAN などのバーストが見込まれる用途においてネットワークの帯域飽和時に各用途に帯域を按分するのが主な用途です。ToR スイッチより上位のスイッチに対しては、分散仮想スイッチで付与できる 809.1q の QoS タグで対応することになります。

なお、余談となりますが、Virtual SAN のライセンスには分散仮想スイッチの機能が含まれています。

VIRTUAL SAN LICENSING AND PACKAGING FOR VIRTUAL SAN 6.1

Performance Improvement (4 -> 8 concurrent) – 4.1 – 2010

What’s New in vSphere 4.1

パフォーマンスチューニングにより、これまで vMotion を同時に 4 並列にしか行えなかったところを、8 並列まで可能にしています。8 並列は 10 GbE を使っている場合であり、さらに並列数はホストあたりのカウントとなります。

  • 物理ホスト A から 物理ホスト C へ 4 並列 vMotion
  • 物理ホスト C から 物理ホスト B へ 4 並列 vMotion

物理ホスト C は、仮想マシンの移行先であり移行元となりますが、vMotion が 合計 8 並列となりますのでこれ以上 vMotion を同時に行えない状態にあります。さらに vMotion を実行したい場合は、先行の vMotion の終了を待つ必要があります。

Configuration Maximums


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